2009年6月27日土曜日

【サンラ裁判情報】200億円を集めて海外潜伏中の自称評論家「増田俊男」氏ら〝江尻家〟の面々が日本で証言台に立つ

津田哲也さんNEWS RAGTAGからの転載です。

「詐欺の被害を受けた」とする埼玉県在住の男性が、『サンラ・ワールド社』らを相手に約2100万円の支払いを求めて昨年7月、東京地裁に起こしていた訴訟で、同社の経営者ら3人に対する尋問が行われることが決まった。
原告の男性は、サンラ・ワールド社と「時事評論家」なる肩書きを名乗る増田俊男氏から勧誘されて、『アリウス3D社』というカナダの未公開会社への投資ファンドと、ハワイに設立された『サンラ・コーヒー組合』なる〝不動産投資まがい〟のファンドに出資していた。募集元のサンラ・ワールド社の江尻眞理子社長と増田氏は、原告の男性が出資した2つのファンドの運営者でもある。
今回、詐欺行為の有無などについて尋問を受けることが決定したのは、サンラ・ワールド社の眞理子社長と増田氏、そして江尻徳照氏の3人だ。増田氏は眞理子社長の夫で、登記上はサンラ・ワールド社の役員ではないが、実質上の経営者。眞理子社長の実弟の徳照氏は、'05年までサンラ・ワールド社の副社長だった。その後、表向きは経営から手を引いているように見せかけているが、現在も海外に潜伏中の眞理子社長に代わって、サンラ・ワールド社を取り仕切っているらしい。
この3人に対する尋問は、きょう東京地裁で開かれた弁論準備で決定した。被告側代理人の佐藤博史弁護士は、原告側が請求した増田氏と江尻氏の尋問について、「増田と江尻の尋問は必要ない。いま、ふたりはハワイに住んでいるんだ。出廷しろというのなら、原告が渡航費用を負担しろ!」と非常識な理屈を並べて猛烈に反対。増田氏と江尻氏に代えて、徳照の尋問を請求した。しかし、裁判官は「住民票は日本にある。代理人(佐藤弁護士ら)の委任状にも、日本の住所が記されている」として、増田氏と江尻氏に対する尋問を決定。すると、佐藤弁護士は烈火のごとく激昂し、裁判官らに向かって怒鳴り散らしたのだという。
「サンラ裁判」では、佐藤弁護士は単なる代理人ではない。サンラ・ワールド社の顧問や代理人を約7年にわたって務めることで、億単位の報酬を得てきた。そして、同社の「詐欺的な商法を助長してきた」とする理由で、所属する第2東京弁護士会に懲戒請求を申し立てられている。たとえ民事でもサンラ・ワールド社の詐欺行為を裁判所が認定することになれば、懲戒処分を受けるおそれも出てくるだろう。それだけに、必死になって増田氏と江尻氏を守ろうとする気持ちもわからなくはない。

しかし、『足利事件』の菅家利和氏の釈放と再審決定で「正義の弁護士」としてブレイクしたのだから、〝詐欺まがい業者〟顧問としてのコワモテぶりを自重するのがオトナの常識ではないだろうか。

日時 9月29日(火)午前10時30分から、午後1時30分から
場所 東京地方裁判所 624号法廷
〔午前の尋問〕 江尻徳照
〔午後の尋問〕 増田俊男、江尻眞理子、原告男性
原告代理人 大野 裕  弁護士(大野法律事務所)
  同    地田良彦 弁護士(地田法律事務所)
被告代理人 佐藤博史 弁護士(新東京法律会計事務所)
  同    木村文幸 弁護士(同)
  同    金澤 優 弁護士(同)